
Photo by Bogdan Suditu
若杉公認会計士事務所の若杉です。今日から数回に分けて、ものづくり補助金についてぜひ知っておきたい様々なポイントについてご紹介していきます。
製造業・商業・サービス業の「革新的な取組」に対して1,000万円程度の補助金がもらえる。そんな補助制度をご存知でしょうか?「ものづくり・商業・サービス革新事業補助金」という補助金で、なんと、今年で、4年目の補助金になります。
また、予算成立前の1月8日に、補助金の事前告知がされるなど、非常に注目の高い補助金です。
補助金額が多く、非常に注目度の高い補助金なのですが、先ほど記載した通り、今年で4年目なので、申請書のレベルも非常に高くなってきております・・。そこで、今回は、ものづくり補助金の採択のポイントや申請書の書き方のポイントを説明させて頂きます。
①そもそも、どんな内容・経費が対象なのか?
基本的には、新規の取組や設備導入に対して補助金が申請可能と思ってください。
※過去の採択事例※
・建設業
・製造業
・IT業
・不動産業
・サービス業
・医療業
上記投資について、1,000万円を上限として、投資額の3分の2が補填(投資後の後入金)されます。※厳密には申請区分により、500万・3,000万の場合がありますが、概要を掴むうえでは、1,000万とご説明させて頂きます。
(例)
- 900万円の投資の場合、600万円の補助。
- 1,500万円の場合、1,000万円の補助。
- 1,500万超の場合、1,000万円の補助
なお、情報によると、16年の夏~12月末までの投資が補助の対象となりそうです。
②採択のポイントは?
採択のポイントは、大きく、
①革新性
②実現可能性(事業面・技術面)
③社会性
の3つになります。(あくまで、若杉公認会計士事務所の私見です)
①革新性について
これは、新規投資を行う前と後で、どのような違いが生まれるか?ということです。
過去の採択事例・不採択事例を見てみると、投資の前後で、生産プロセスやサービス・製品に、どのような違いが生まれるか?
つまり、before・afterの明確な比較が出来れば出来るほど、審査官の印象は高いです。
また、事業投資の結果、新規の市場に参入できる、という点や、成長市場や成長分野に参入できるという点も非常に印象が良いです。
②実現可能性について
次に、実現可能性ですが、革新的であればあるほど、「ちゃんと売上は立つのか?」「ちゃんと開発できるのか?」といった疑問を抱かれます。そこで、販売戦略や見込み客の有無や、実現に向けた体制(組織、資金)、開発内容や現状の課題の明確性、が審査のポイントになります。
③社会性について
最後に、社会性ですが、やはり、国の補助金である以上、国が補助したくなるような大儀・名目があるかどうかも重要です。極論、①・②が弱い場合でも、③の社会性で押し通すこともあります。
次回は、申請書の書き方についてご紹介します。
若杉先生有難うございました。若杉先生は、ものづくり補助金について全国有数の採択件数を誇る公認会計士事務所の代表でいらっしゃいます。ぜひ今後のコラムもお楽しみに!なお、ものづくり補助金の公募間近ということで、公開は明日を予定しております。