日本のコンテンツの海外進出を補助するJ-LOP+とは(1)


今回は2回にわけて、行政書士武田信幸事務所の武田先生に執筆頂きます。プロミュージシャンという
異色の経歴をお持ちの武田先生は、J-LOPというジャパンコンテンツの補助金のエキスパート!
ぜひコラムをご覧ください。
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行政書士武田信幸事務所の武田です。

2010年から始まった「クールジャパン戦略」により、日本のコンテンツ・ファッション・デザイン・観光サービスなどを中心に海外で人気の高い商材を国内外に発信する動きが高まっています。

2013年3月に政府はクールジャパンの流れを受けて、日本のコンテンツの海外展開に必要な 「ローカライズ」や「プロモーション」への支援を目的とした補助金「J-LOP」をスタートさせました。

2015年の4月からは「J-LOP」を継承する形で「J-LOP+」(ジェイロッププラス)として新たに募集が始まっています。

J-LOP+が補助対象としているのは、日本の映画、テレビ番組、配信番組、アニメ、電子コミック、ゲーム、その他の映像コンテンツ、音楽、出版、キャラクター、一部の演劇コンテンツ等を地域の言語に翻訳したり(ローカライズ)、これらを有効活用して日本ブームの創出をするためのPR活動を行う(プロモーション)費用で、最大で2/3補助されるというのです。

具体的にはローカライズであれば字幕の翻訳費、プロモーションであれば渡航費や宿泊費なども対象になります。

今までも文化庁や財団等が芸術団体やクリエイティブな事業を行う企業の活動に対する補助金はありましたが、国が補正予算「60億」(2013年は155億でした。)を投じてこれほど広い分野のコンテンツを対象にした補助金というのは過去に例を見ないものではないでしょうか。

ちなみに比較対象としては全く関係ないのですが、同じ経産省の施策である「創業・第二創業促進補助金」の平成26年度の予算は「50億」でしたので、そんな比較からも政府の期待感をうかがい知ることができますね。

そして驚くべきは現在の採択率です。

220件の申請件数の中で175件の採択が出ており、その採択率は実に「80%」です。

しかしながら、5月末というたった2ヵ月で既に予算の3分の1の17億円が消化されています。

前回のJ-LOPの時も終了期限が暫定として設けられていましたが、結局予算を予定より早く消費してしまい期限前に終了という事態に…。
そうならないためにも、早めの計画を立てて申請を行いたいですね。
上記にあげたようなコンテンツに関連する事業を行っている企業で海外進出を視野に入れている場合は、ぜひ政府からの追い風を受けて利用を検討したいところです。

■J-LOP:http://j-lop.jp/

J-LOP申請期限の推奨は2016年1月31日までとなっています。
現在絶賛公募中ですが申請はお早めに。

次回は「どんな事業の海外進出に使えるのか?」をお伝えします。(2)へ続く。

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