5軸制御マシニングセンタの導入は、作業時間の短縮や加工精度の向上など多くのメリットをもたらしますが、同時に多額の設備投資が必要です。
本記事では5軸制御マシニングセンタの導入に使えそうな補助金制度について解説します。
1 5軸制御マシニングセンタとは?
5軸制御マシニングセンタとは、5つの軸で自由な方向から加工を行う機械です。
材料を回転させながら工具を当てることで複雑な加工が行えるため、加工時間の短縮や生産性の大幅な向上が期待できます。
5軸制御マシニングセンタを導入するメリットは以下の4つです。
①作業時間の削減 複数の面を一回の段取りで加工できるため、作業時間が大幅に短縮につながります。 ②加工精度の向上 工具を最適な角度に設定できるため、加工精度の大幅な向上につながります。 ③生産性の向上 段取り替えの削減と加工時間の短縮により、全体的な生産性の向上につながります。 ④加工コストの削減 特殊工具や専用治具の購入・管理費用を抑えることで、コスト削減につながります |
2中小企業省力化投資補助金を活用する
中小企業省力化投資補助金とは、人手不足解決につながるIoTやロボットなどの汎用製品の設備導入に対する経費の一部を補助することで、中小企業の生産性向上と人手不足解消、そして賃上げを目的とした補助金です。
この補助金の対象製品に、5軸制御マシニングセンタが追加されました。
実際の製品が登録されていないのでまだこの補助金を使うことはできませんが、今後使える可能性があります。
補助金の概要は以下の通りです。
・補助率:導入経費の2分の1 |
3000万円の5軸制御マシニングセンタを導入した場合の比較(従業員数25人)
【中小企業省力化投資補助金を利用した場合】 導入費用×補助率3000万円×2分の1=1500 (上限額1000万円) 3000万円-1000万円=2000万円 |
このことから補助金を利用せずに購入する場合と比較し、企業の負担額が「1000万円」減少していることが分かります。
また、大幅な賃上げを行う場合は補助上限額が1.5倍になり、今回のケースではさらに500万円分上限が増加するため、合計で「1500万円」の負担を減らすことができます。
今回のコラムは以上となりますが、実際の申請方法はこちらから続きをご覧ください。