
医療分野におけるAIの開発は、自律的・継続的な仕組みによる、信頼性と質が担保された大量の医療情報の収集が必要不可欠です。そこで、本事業では、ICT技術を用いて、悉皆性をもって画像データや診療情報を収集する基盤を構築する課題を公募してきました。当基盤構築により、蓄積されたデータから医療の質の向上につながるエビデンスやサービスを創出し、データ収集のインセンティブを確保することに加えて、収集された診療画像等ビッグデータを2次利用したAI等の開発にも結びつけることが期待されています。
これまでAMEDにおける診療画像データベース基盤構築に関する研究として、平成28年度臨床研究等ICT基盤構築研究事業(2次公募)において3課題が、更に平成29年度臨床研究等ICT・人工知能実装研究事業にて1課題が採択され、画像等データベースの構築・拡大を行いましたが、このような画像等データベースの領域を更に拡大することが期待されています。さらに、本邦におけるリアルワールドデータを活用した研究及びAI開発の環境を整備するために、将来的に診療系データベースを横断的に連結したnationwideな画像等データプラットフォームを構築するための仕組みを準備しておくことの必要性も明らかとなりました。
そこで、本公募においては、データベース及びその収集方法の標準化を図ることにより質の担保された悉皆性のある画像データ収集するシステムを整備するような研究課題、ならびにデータ利活用プラットフォームの基盤構築へ向けての仕組みを作り、AI利活用および実装研究に繋げるような研究課題を求めます。なお、収集方法の標準化に当たっては既存のデータベースシステムと密に連携を取る必要があります。

我が国では社会に貢献する脳科学の実現を目標として、平成20年度より脳科学研究戦略推進プログラム(脳プロ)、平成26年度より神経回路の全容を解明する事を目的とした革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト(革新脳)を実施しています。これら事業の研究成果を広く国内外の先端研究機関と共有し、データシェアリングによって国際的な大規模解析を推進することが喫緊の課題です。
精神・神経疾患における機能障害には大脳皮質下領域を含む神経回路が極めて重要な役割を果たしていることが近年注目されています。ヒトでの精神・神経疾患等に関与する複雑な神経回路異常の特定や機序の解明には、日本の研究のアドバンテージを活かしたマーモセット(一部マカク)を用いて、非ヒト霊長類の脳との構造や機能を比較する技術の開発が不可欠です。種間のギャップを越える変換技術が開発できれば、ヒト高次脳機能の解明を大きく促進できる可能性があります。
今年度で終了する脳プロにて推進してきたBMI技術研究では、これまでに神経回路異常の特定に成功するなど精神・神経疾患の診断や治療技術開発に向けた成果が出ています。これらの成果を医療へつなげるためには、脳画像などのビッグデータを解析するAI技術の開発・活用が重要です。また、脳科学研究とAI研究の連携により新たな脳型アルゴリズムを構築し、次世代のAIの開発に貢献し、脳の動作原理の理解へフィードバックする事が重要となります。
本事業では革新脳等の既存事業との緊密な連携の下、国際的な連携強化を図り、ライフステージに着目し、正常から疾患までの縦断的な脳画像解析・ヒト-非ヒト霊長類種間比較・ヒトの脳機能の神経回路レベルでの解明を行う事で、精神・神経疾患の早期発見、早期介入等の実現へ向けて推進します。わが国の脳科学研究における国際競争力を強化しつつ世界の脳科学研究に貢献します。

我が国酪農の健全な発達を図るとともに、幼児・児童及び生徒の体位・体力の向上に資するため、酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律に基づいて定める学校給食供給目標及び学校給食計画数量に即し、学校給食への安全で品質の高い国内産の牛乳の計画的かつ効率的な供給を推進する必要があります。
このため、本事業では、学校給食用牛乳の供給において、不利な供給条件に基づき掛増しとなる経費相当の一部に対して補助金を交付するとともに、学校給食における牛乳の供給に対して奨励金を交付します。

AMED先端計測分析技術・機器開発プログラムの目的は、日本発の革新的医療機器につながる技術・機器・システムの開発です。
AMED「オールジャパンでの医療機器開発」体制の最も初期フェーズで、新しい原理や革新度の高い「技術シーズ」を核とし、10年程度後の実用化を目指す研究開発課題を推進します。
本プログラムは、将来の医療の革新へつながる有望な「技術シーズ」を発掘・完成させ(要素技術開発タイプ)、原理実証を行うプロトタイプ機を開発する(先端機器開発タイプ)課題を推進します。
生み出された成果は、将来的に新規の医療機器等や今までに知られていないターゲット(マーカーや症状)の探索・解明を目的とした計測分析機器等として製品化され、国内外の医療現場における普及と市場の獲得を目指します。

森林は国土の保全、水源の涵養、木材の生産などの働きを有しており、私たちにかけがえのない恵みを与えているが、近年は、地球温暖化防止とともに青少年の環境教育や心身の健康作りの場として注目されています。一方、我が国の森林は社会経済の変化の中で、荒廃が危惧されているところであり、未来の子どもたちに豊かな国土を引き継ぐために、小・中学生の「森の学び」を支援するとともに、森林環境教育のフィールドとしての地域のシンボルとなる森づくりの取り組みを進めます。

公益信託アドラ国際援助基金では、開発途上国において援助団体等が行う国民の生活水準の向上に資するための事業に対する資金助成を行い、開発途上国の安定と発展に寄与します。(1)開発途上国において実施される教育の振興、および保健衛生向上のためのプロジェクトに対する資金助成(2)開発途上国において実施される災害救助および飢餓救済のためのプロジェクトに対する資金助成(3)その他目的を達成するために必要な事業の募集を行います。

ドラベ症候群の治療に関する諸分野の基礎的研究および臨床への応用研究に対する助成です。

東日本大震災に伴う避難生活の長期化や、災害公営住宅等への移転など、被災者を取り巻く生活環境が変化する中で、被災者が安定的な日常生活を営むことができるように、被災者の円滑な住宅・生活再建の支援、心身のケア、生きがいづくりによる「心の復興」や、コミュニティ形成の促進等の各地域の復興の進展に伴う課題に対応した支援活動の実施に必要な施策を総合的に支援することを目的とします。

国内の食品関係事業者等が国際的に通用する食品安全管理規格の認証を取得しやすい環境を整備するとともに、食品安全の取組を標準化することでコストの最適化を図るため、日本発の食品安全管理規格・認証スキームの策定のための取組について支援します。

安全な農林水産物の安定供給に資するよう、食品安全、動物衛生、植物防疫等に関する行政施策・措置の決定に必要な科学的知見を得るための試験研究を実施しています。食品安全及び動物衛生に関し、新規の試験研究を行う予定としており、試験研究課題の公募を開始しました。