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NPOは【補助金年間カレンダー】を作ろう!(1)

行政書士法人GOALで、NPO設立・資金調達(ファンドレイジング)等を担当している若林です。

NPOのファンドレイジング(資金調達)において、補助金は非常に重要な位置にあります。

日本国内における補助金・助成金(以下、「補助金」)の数は、大小含めおよそ3,000件ほどあると言われています。数多くの補助金をより効率的に申請していくために、事業計画と補助金とのリンクを可視化して把握しやすくするために、【補助金年間カレンダー】を作ることをオススメしています。

なぜ補助金年間カレンダーが必要か?

3,000件を超える補助金のうち、財団や企業が行っている補助金は、NPO(任意団体を含む)を対象とするものも多く、また、複数年にわたって継続して支給されるものもあります。
年度の活動計画や予算を組む際、これら補助金も念頭に入れて組んでおくと、資金面でも、補助金申請の作業負担面でも、無駄のない計画策定ができます。

補助金後払い

そもそも、ほとんどの補助金は後払いです。
補助対象となる事業を実行するために、経費を自団体で支出し、きちんと支出した証拠(領収書等)を出し、はじめて補助金が交付されます。
自団体からまずは支出しなければならないため、当然ながら予算やキャッシュ・フローとリンクしてきます。だから年間カレンダーが必要なのです。

(ほとんどが後払いですが、中には前払いのものもあります。)
(前払い(概算払い)の補助金はぜひ押さえておきたいところ)

補助対象期間

次に、補助金には「補助対象期間」なるものがあります。
「◯年◯月◯日〜△年△月△日の間に支払った〜〜などの経費を補助します。」といった感じ。
逆に「この補助金は◯年◯月◯日〜△年△月△日が対象期間だから、■■活動で申請できるのでは?」ということが、年間カレンダーがあるとひと目でわかります。複数人での打ち合わせもしやすいです。

補助対象事業

あくまでも補助金の補助単位は「団体」ではなく「事業(活動)」です。
たとえば環境に関する活動をしているNPOが次のような事業(活動)をしているとします。

  1. 美化清掃活動
  2. 環境調査事業
  3. 環境教育活動
  4. 環境に関する講演・セミナー事業

上記1〜4それぞれで補助を申請することができます。
自団体がどのような切り口を持っているのか、補助金に対して事業のどの部分を切り出すことができるのかを考える上で、年間カレンダーは有効です。

補助対象経費

補助金は活動のすべての経費を補助してくれるわけではなく、補助の対象となる経費の種類が決まっています。「この補助金では◯◯費と△△費が対象となる」ということが年間カレンダーにより一覧できると、カバーされる経費、されない経費がわかり非常に便利です。

次回は、重要な「活動計画と補助金スケジュールの結びつけ」についてご紹介します。

(2)につづく

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全業種受給可能!「企業内人材育成推進助成金」とは?

特定社会保険労務士/助成金活用アドバイザーの常見です。

平成27年度、最も問い合わせの多い助成金【企業内人材育成推進助成金】を紹介します。この助成金は、原則として業種や企業規模を問わず受給することが可能で注目を集めております。制度としては、以下の3つの制度があります。

①教育訓練制度や職業能力を評価する制度を作成し、従業員にジョブカードを活用した職業能力評価を計画的に実施。
②自社の人材定着を目的とした「キャリアコンサルティング制度」を導入して従業員のキャリア意識の相談を実施、キャリアコンサルタントの企業内での育成。
③技能検定の取得推進を支援する制度の策定

・助成額について ※中小企業

①制度の策定50万円+実施助成5万円/人(上限10人まで)
②制度の策定30万円+実施助成5万円/人(上限10人まで)、

企業内キャリアコンサルタント育成15万円/人(上限10人まで)

③制度の策定20万円+実施助成5万円/人(上限10人まで)

申請しやすい助成金としては、②のキャリアコンサルティング制度の導入をお勧めしております。

※キャリアコンサルティングとは?
日常的に個々人に発生し得る働き方(キャリア)に関する相談を受け、従業員のモチベーションや働き甲斐の低下など、ひとりひとりに合わせて個別に対応・アドバイスを行うものです。

事業主の負担が少なく、比較的申請しやすい助成金です。今まで「助成金って面倒そう!」「ウチでも使える助成金ってあるの?」とお考えの事業主にも活用してもらいたい助成金ですので、お近くの社会保険労務士にご相談してみてはいかがでしょうか?


常見先生、どうも有難うございました!来年以降、政府も様々な雇用推進策を打ち出してくるようですね。
助成金についても最近様々な改革がなされています。ぜひご活用ください!
みんなの助成金 運営事務局