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2月5日より公募開始!ものづくり補助金虎の巻(3)知っておきたい公募の変更点とは?

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公認会計士の若杉です。

5日(金)にものづくり補助金の公募要領が発表されました!

4月13日締切や、最新型の設備であれば補助上限が3,000万に増額されるなどの特徴がありました。以下、主な変更点ですので、申請される方は、是非、御参考にされてください!

変更点1:名称・事業の目的

<26年補正>ものづくり・商業・サービス革新補助金

国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するため、認定支援機関と連携して、 革新的な設備投資やサービス・試作品の開発を行う中小企業を支援します。

<27年補正>ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金

国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するため、認定支援機関と連携して、革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行う中小企業・小規模事業者の設備投資等を支援します。

変更点2:補助金額・補助経費

<26年補正>
・コンパクト型:上限700万
・一般型:上限1,000万

<27年補正>

小規模型:上限500万

・一般型:上限1,000万(設備投資必須)
・高度生産性向上型※:上限3,000万(設備投資必須)
→27年は補助対象から「人件費」が除外された。(自社でのシステム開発などは申請困難に)

※「IoTを用いた設備投資」「最新モデルを用いた設備投資」のいずれかにより、生産性を向上させ、投資利益率5%を達成する計画。

→最新型の場合、最新型であることを証明できる書類が必要。

変更点3:締切

<26年補正>
1次公募:5月8日 2次公募:8月5日

<27年補正>
1次公募:4月13日 原則、1次公募で終了

変更点4:締切・事業期間

<26年補正>
1次公募:5月8日 2次公募:8月5日

<27年補正>
1次公募:4月13日 原則、1次公募で終了/平成28年12月末日まで
→つまり、今年は、夏頃~12月末までの契約・設置・支払・検証が済んだものが補助の対象となります。

変更点5:加点項目

<26年補正>
賃上げ・中小会計

<27年補正>

賃上げ・TPP対応・経営革新計画・小規模事業者
→TPPに関連して、輸出計画のある企業・申請書に加点されるようになりました。

変更点6:見積について

<26年補正>
不要

<27年補正>

不要。ただし、事前に見積・相見積(又は業者選定理由書)の提出を推奨。なお、公募要領発表を受けて、みんなの助成金事務局では、ものづくり補助金申請書の、申請用ひな形を、準備しております。

ものづくり補助金は今年で4年目です。毎年、毎年、レベルが上がってきているため、しっかりとした準備が必要です。読者の皆さんが、少しでも多く採択できるよう、役立つ情報をお届けして参りますので、楽しみにしていてください!

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2月5日より公募開始!ものづくり補助金虎の巻(2)好評価を得られる申請書の書き方とは?

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若杉公認会計士事務所の若杉です。

昨日に続き、今日は、審査官から好評価を得られる申請書の書き方をお伝えします。

step1)投資内容を決める⇒何にいくら投資をするのか、を決めてください。

ただし、申請の段階ではあくまで概算で構いません。どんな内容にいくら投資をするかを決めてください。

step2)テーマを決める

⇒補助金申請のテーマを決めてください。なお、その際には、上記①革新性と、③社会性という観点から、キーワードを盛り込むように意識してください。

step3)before/afterを決める⇒投資を行った結果、どんなbefore/after比較ができるかを考えてみてください。申請書を書く上での重要なテーマとなります。

step4)何故、投資が必要なのかを考える。⇒何故、投資が必要なのか?投資を行うことで、何故、革新的な取組を行うことができるのかを考えます。

特に、書き方として、

①現状Aという課題がある
②Aという課題を解決するために、今回の投資を行う。
③投資を行うことで、Bできることから、今回の革新的な取組が実行できる。

という記述を行います。上記のAとB(特にA)に該当するものは何かを考えます。

なお、この際、Aの課題については、出来るだけ具体的・定量的に記述するように意識してください。現状の課題が、定性的、曖昧な説明だと、審査官の印象は悪いです。

以上、駆け足でしたが、今、注目のものづくり補助金の採択のポイントについて

解説させて頂きました。

次回は、では、具体的に申請書に何を書くべきか?という点について、採択された補助金申請書をもとに説明させて頂きます。


若杉先生、有難うございました。ものづくり補助金は非常に難易度の高い補助金制度ですが、申請書を作成するうえで、非常に参考になる内容だと思います。ぜひご参考になさってください!

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2月5日より公募開始!ものづくり補助金虎の巻(1):採択されるポイントとは?

Photo by Bogdan Suditu

若杉公認会計士事務所の若杉です。今日から数回に分けて、ものづくり補助金についてぜひ知っておきたい様々なポイントについてご紹介していきます。

製造業・商業・サービス業の「革新的な取組」に対して1,000万円程度の補助金がもらえる。そんな補助制度をご存知でしょうか?「ものづくり・商業・サービス革新事業補助金」という補助金で、なんと、今年で、4年目の補助金になります。

また、予算成立前の1月8日に、補助金の事前告知がされるなど、非常に注目の高い補助金です。

■経済産業省 事前告知

補助金額が多く、非常に注目度の高い補助金なのですが、先ほど記載した通り、今年で4年目なので、申請書のレベルも非常に高くなってきております・・。そこで、今回は、ものづくり補助金の採択のポイントや申請書の書き方のポイントを説明させて頂きます。

①そもそも、どんな内容・経費が対象なのか?

基本的には、新規の取組や設備導入に対して補助金が申請可能と思ってください。

※過去の採択事例※

・建設業
・製造業
・IT業
・不動産業
・サービス業
・医療業

上記投資について、1,000万円を上限として、投資額の3分の2が補填(投資後の後入金)されます。※厳密には申請区分により、500万・3,000万の場合がありますが、概要を掴むうえでは、1,000万とご説明させて頂きます。
(例)

  1. 900万円の投資の場合、600万円の補助。
  2. 1,500万円の場合、1,000万円の補助。
  3. 1,500万超の場合、1,000万円の補助

なお、情報によると、16年の夏~12月末までの投資が補助の対象となりそうです。

②採択のポイントは?

採択のポイントは、大きく、

①革新性
②実現可能性(事業面・技術面)
③社会性

の3つになります。(あくまで、若杉公認会計士事務所の私見です)

①革新性について

これは、新規投資を行う前と後で、どのような違いが生まれるか?ということです。
過去の採択事例・不採択事例を見てみると、投資の前後で、生産プロセスやサービス・製品に、どのような違いが生まれるか?

つまり、before・afterの明確な比較が出来れば出来るほど、審査官の印象は高いです。

また、事業投資の結果、新規の市場に参入できる、という点や、成長市場や成長分野に参入できるという点も非常に印象が良いです。

②実現可能性について

次に、実現可能性ですが、革新的であればあるほど、「ちゃんと売上は立つのか?」「ちゃんと開発できるのか?」といった疑問を抱かれます。そこで、販売戦略や見込み客の有無や、実現に向けた体制(組織、資金)、開発内容や現状の課題の明確性、が審査のポイントになります。

③社会性について

最後に、社会性ですが、やはり、国の補助金である以上、国が補助したくなるような大儀・名目があるかどうかも重要です。極論、①・②が弱い場合でも、③の社会性で押し通すこともあります。

次回は、申請書の書き方についてご紹介します。


若杉先生有難うございました。若杉先生は、ものづくり補助金について全国有数の採択件数を誇る公認会計士事務所の代表でいらっしゃいます。ぜひ今後のコラムもお楽しみに!なお、ものづくり補助金の公募間近ということで、公開は明日を予定しております。