オーガニック・エコ農産物安定供給体制構築事業

有機農業やその他の環境保全型農業は、自然循環機能の維持増進を通じて、環境保全に貢献することはもとより、農業や地域の持続的かつ多様な発展・活性化及び多面的機能の発揮の促進に繋がるとともに、消費者ニーズに対応した農産物の供給にも資するものです。しかしながら、我が国では、有機農業については、気象要因から安定的な生産が難しいこと、生産が点在し、小口流通が中心となっているため、需要サイドにおいても効率的・安定的な農産物の確保が難しいこと等の課題がある一方、環境保全型農業についても、コストや労力に見合う付加価値が付かないこと等の課題があり、オーガニック・エコ農業の取組は少ない状況にあります。一方、新規就農希望者の有機農業に対する関心は高い傾向にあり、また、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の農産物の調達基準では「有機農業により生産された農産物」が推奨されるなど、オーガニック・エコ農業への注目が高まっています。
こうした状況を踏まえ、我が国のオーガニック・エコ農業により生産された農産物の生産及び市場の拡大に向けて、輸出も視野に入れたマーケットインの発想を基本としたオーガニックビジネスの実践拠点づくりを行うとともに、当該拠点において実践的なアドバイスを行うオーガニックプロデューサーの登録・派遣、生産と実需の結び付けによるビジネス展開や、新規就農・転換者の定着・拡大を図ることにより、オーガニック・エコ農産物の安定供給体制の構築を進めるための取組を支援します。

生産体制・技術確立支援事業(導入効果の分析・周知による農業ICTの普及促進事業)

農作業の効率化・高度化等に向け情報通信技術(以下「ICT」)機器・サービスを導入する際には、自身の経営に適した機器等を適正に選択することが重要です。その際、農業者等がICT機器ごとの性能や効果等の情報を比較検討できるよう、導入判断に必要となる情報を整理し、広く発信することが必要です。この事業では、農業者や指導者等の農業ICTの理解促進に向けた取組を実施します。

アフリカ等のフードバリューチェーン課題解決型市場開拓事業

これまで日本政府は、日本企業による海外展開を支援することによりフードバリューチェーン(FVC)構築を図ろうとしていますが、課題の多いアフリカや一部の途上国では思うように進んでいません。日本の食関連企業の中には、そうしたアフリカ等の市場参入に関心を持つものもあることから、企業と現地に根ざした日本人起業家等とが連携して市場参入等を図ることにより、FVCが構築されることを目的とします。

フードバリューチェーン構築推進事業(アフリカ諸国)

相手国・地域におけるフードバリューチェーンの構築を推進し、食のインフラ輸出と日本食品の輸出環境整備等に資するため、我が国農林水産・食品関連企業が海外で事業展開を進めるための取組を支援します。対象国はアフリカ諸国です。

フードバリューチェーン構築推進事業(ロシア連邦)

相手国・地域におけるフードバリューチェーンの構築を推進し、食のインフラ輸出と日本食品の輸出環境整備等に資するため、我が国農林水産・食品関連企業が海外で事業展開を進めるための取組を支援します。対象国はロシア連邦です。

日本食提供拠点構築支援事業(日本人日本食料理人の海外展開支援事業)

国内の食の市場が縮小する一方で、拡大する世界の食市場を開拓し、日本産農林水産物・食品の輸出拡大につなげていくためには、世界で注目度が高まっている日本食・食文化の魅力を効果的、かつ、強力に発信していくことが必要です。
そのためには、ロシアを含め海外展開を担う日本人の日本食料理人(以下「日本料理人」という。)を育成することが重要となっています。このため、本事業により、日本料理人が海外進出する際に必要となる知識や経験を得るための国内でのセミナー・研修及び海外研修による人材育成の取組を支援します。

食によるインバウンド対応推進事業

地域の食・食文化の海外におけるブランド力を強化するため、その地域における農林水産物・食品や食文化、景観等の魅力を発掘し、地域特有のストーリーを海外に発信する取組を支援します。

中央アジア地域等貿易投資促進事業

我が国と中央アジア地域等との互恵的かつバランスのとれた関係を構築し、両国間の経済関係を一層深化させるため、これらの地域との間で「投資環境整備ネットワーク」を設立し、ビジネス情報の収集・提供や、ビジネスフォーラム等の開催及び両国企業間のビジネスマッチング事業等を実施します。