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男性社員の育児休業で60万円!?出生時両立支援助成金(イクメン助成金)について

photo by jim simonson

今回の助成金は、「出生時両立支援助成金」、通称イクメン助成金についてご説明します。

このイクメン助成金は、簡単に言うと、「男性社員の育児休業に関する規程を設け、実際に5日以上の育児休業を取得させた場合に受給できる助成金」です。

育児休業1人目は60万円、2人目以降は15万円受給できます。

(助成金額)

  1. 1人目60万円
  2. 2人目以降15万円

赤ちゃんがお生まれになった男性社員がいなければ当てはまりませんが、もしいる場合は他の助成金と比較してもハードルは低く、そこそこの金額がもらえるお得な助成金かと思います!

他の助成金と同様、労働法令を満たしていなければならない等の基本要件はありますが、就業規則(育児介護休業規程)を整備して

お得な助成金ですね!

但し、すでに過去3年以内に男性の育児休業取得者が出ている会社さんは対象外となり、また、 1年度について支給対象は1名となります。

この助成金のその他の大まかな要件は次の通りです!

<大まかな要件>
●適法な就業規則(及び育児介護休業規程)があること
●しかるべき保険関係が適用されていること
(週20時間~雇用保険、週30時間~社会保険)
●保険料の滞納や一定期間に解雇等がないこと
●労働関係法令に違反していないこと

助成金についてはお気軽にご相談下さいませ!

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「オートファジー」でノーベル賞 大隅先生の苦言はモノづくりの世界にも通ずる(2)

トップに立った時に策を打たなければ衰退する

(引用)

名誉市民を授与へ ノーベル賞大隅氏に 福岡市 [福岡県]

引用元:西日本新聞 WEBサイト
2016年10月04日11時24分 (更新 10月04日 17時01分)

 

今回の大隅先生の快挙に対し、出身地である福岡市と福岡県はそれぞれ「名誉市民」「県民栄誉賞」を授与することを検討しているようです。しかし、今回の受賞をそういう一過性のお祭りだけで終わらせるのは勿体ない。そう思います。

例えば、基礎研究に関する基金を作る、未来の研究者となる子どもたちを支援する…。そういった未来に向けて希望のある策を打つことが大事です。トップに立った時に将来に向けて効果的な策を打たなければ、そこから衰退が始まってしまうからです。

全く分野は違いますが、かつて女子サッカーW杯を制し、国民栄誉賞まで受賞した「なでしこジャパン」は今年のリオ五輪予選で敗退し、本大会に出場することができませんでした。

2011年ドイツW杯優勝、2012年ロンドン五輪銀メダル、2015年カナダW杯準優勝。

これらの輝かしい実績は、女子サッカーの競技人口を増やし、選手層の底上げを図る絶好のチャンスでした。でもその好機に効果的な策を打つことができなかった。このため新しい選手は育たず、旧態依然としたメンバーで予選に臨むことになり、いいところを見せることなく予選で敗退してしまったというわけです。

なでしこのキャプテン宮間選手は、カナダW杯の決勝前日に「(なでしこを)ブームではなく、文化に」と訴えていました。この宮間選手の切実な願いは、残念ながら強化セクションの関係者には伝わらなかったようです。やるべき時にやるべきことをやっていなければ、必ずそのつけが回ってくるということです。

モノづくりの世界も基礎が大事

モノづくりも、研究やサッカーと同じで、地道で継続的な取り組みが必要です。

キチンとした基礎を作らなければ未来はありません。また、特許や商標を出願することは先行投資であり、すぐに利益につながるものではありません。それでも継続してコツコツ積み上げていく。そうすることで初めて成果が出てくるのです。

それにも拘らず、特許を取った、商標登録を受けたというだけで何かを成し遂げたと勘違いしている企業も少なくありません。それどころか、出願が完了して、製品に「出願中」の表示をした途端に安心してしまい、その後の取り組みをやめてしまう企業すらあります。

出願や権利化はスタートにすぎません。

成果を出し続けていくにはどうしたらよいか、その成果をどうやってビジネスに活かしていくかを常に考える必要があります。出願や権利化をテコにして次への展開につなげなければいけないんです。

大事なのは「そこから何を始めるか」ですよ!

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「オートファジー」でノーベル賞 大隅先生の苦言はモノづくりの世界にも通ずる(1)

東京工業大学の大隅良典先生が2016年度ノーベル医学生理学賞を受賞しました。細胞の「オートファジー(自食作用)」の仕組みを解明した業績を評価されての受賞です。おめでとうございます!

私は日大出身ですが、外部研究生として東工大で卒業研究をさせてもらいました。研究室にいたのはたった1年ですが、こうして東工大からノーベル賞受賞者が出たというのは嬉しいものですね。ただ、大隅先生の言葉を聞いていると、ご本人は意外に冷めた目で今の状況を見ているんではないかと…。

今日はモノづくりに関わる立場から大隅先生の言葉を掘り下げてみようと思います。

「『科学が役に立つ』というのが数年後に企業化できることと同義語になっている」

(引用)

ノーベル賞・大隅氏 「科学が役に立つのは100年後かも」(引用元:東京新聞 TOKYO Web 2016年10月4日 朝刊)

この記事によれば、大隅先生は受賞後の記者会見で「この上なく名誉なこと。数ある賞の中でノーベル賞には格別の重さを感じている」と素直に喜びを表す一方で、こんなコメントも残したとされています。

「今、科学が役に立つというのが数年後に企業化できることと同義語になっているのは問題。役に立つという言葉がとっても社会を駄目にしている。実際、役に立つのは十年後、百年後かもしれない」。

裏を返せば、「すぐに製品化することができるもの」、「数年後に企業に利益をもたらしてくれるもの」ばかりをもてはやし、そうでないものは「役に立たない」と切り捨ててしまう風潮に釘を刺しているのです。

「長期的な視野(基礎研究)を疎かにして、日銭を稼ぐこと(応用研究)ばかり考えていると、日本の未来はありませんよ」

そんな大隅先生の声が聞こえてくるようです。

大隅先生は地道に研究成果を積み重ね、今回のノーベル賞受賞で自然科学界の頂点に立ちました。しかし、それは過去の貯金によるもの。トップに立った時、将来に向けてどんな蓄えをしていくかで今後の10年、20年が決まっていきます。

たとえノーベル賞を受賞しても、そのことだけで日本の将来は保証されないのです。

(続く)

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60歳以上の社員がいる事業者が定年引上げなど行うと120万円!?65歳超雇用推進助成金

photo by Marc Brüneke

第2次補正予算が成立し、10月19日から新しい助成金がスタートしました。

今回はその新しい助成金の中の1つ【65歳超雇用推進助成金】についてご説明します。

この助成金は、特別会計で6.8億円の予算が組まれています。

簡単に概要を述べますと、

勤続1年以上の60歳以上の雇用保険に加入しているスタッフが1名以上いて、

定年を65歳以上に引き上げ、または廃止などの取組を行うと、

1事業者あたり60万円~120万円の助成金を受給することができるというものです。

助成金額は次の通りです。

<助成金額>

  1. 65歳へ定年引上げを引き上げる 100万円
  2. 66歳以上への定年引上げまたは廃止する 120万円
  3. 希望者全員を対象とする継続雇用制度の導入する ①66歳~69歳 60万円

②70歳~ 80万円

この65歳超雇用推進助成金は、66歳以上へ定年を引き上げるか、または定年制度を廃止すると、120万円の助成金額となりますね。

では、この助成金を受給するには、どのような要件があるのでしょうか?

<大まかな要件>

  1. 勤続1年以上・60歳以上・雇用保険に加入しているスタッフが1名以上在籍していること
  2. 社会保険労務士等の専門家に費用を支出して、定年引上げなどのために、就業規則や規程を改定したこと
  3. 定年の定めがあること
  1. の勤続1年以上・60歳以上の社員というのがポイントとなりますが、逆に言えば

該当する事業者は受給しやすい助成金かと思います。

なお、(3)定年の定めが、現行法令に合致していなければならないといった注意点があります。

この助成金の予算は6.8億円と少ないものですので、該当する事業主はお早目に検討されることをお勧め致します。

上記要件に該当する?などの診断もしておりますので、65歳超雇用推進助成金についてはお気軽にご相談下さい。